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2022.12.06

倉庫を安く建てるには?工法別の坪単価や費用を抑えるポイント

倉庫

こんにちは!北海道~東北の倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。

 

倉庫を建てる際にはできるだけコストを抑えたいものですが、そのためにはどんな方法があるでしょうか?

倉庫の種類や工法によっても費用は異なります。

 

今回は倉庫を安く建てるために押さえておきたいポイントを解説。

工法の違いによる費用感や建築費用を抑える方法、倉庫建築で活用できる補助金などについて確認していきます。

 

ここに目次が入ります

 

倉庫を建てるなら!知っておきたい倉庫の工法別の特徴

倉庫の建築方法には、一般的な建築方法である「在来工法」のほかに主に「システム工法」「プレハブ工法」「テント工法」の3種類があります。

 

まずは、それぞれの特徴についてご紹介します。

 

システム建築倉庫

設計から施工までの全工程をシステム化した工法で建てる倉庫です。

 

強度や耐久性が高いのが特徴で、在来工法よりも工期が短くコストが抑えられるというメリットがあります。

 

システム建築工法で建てられた建物の寿命は30年程度です。

 

耐久性や強度が高いため、物流センターや大型倉庫、工場のほか、大型スーパーや大型レジャー施設などの建築でも用いられます。

 

システム建築については「システム建築の施工会社の選び方を解説!他工法との違いも知ろう」でも、詳しくご紹介しています。

 

プレハブ倉庫

事前に工場で製造した建築部材を、工事現場で組み立てて仕上げる工法で建てる倉庫です。

 

大量生産による短納期、低コストが魅力ですが、規格があるため自由度が低いのがデメリットといえます。

 

プレハブ倉庫の寿命は20年程度。

比較的強度があるため倉庫、工場、事務所、店舗など、さまざまな用途で使えます。

 

強度の割に建築費用が抑えられるのもポイントです。

 

テント倉庫

鉄骨の骨組みにテントシートをかぶせる工法で建てる倉庫です。

 

短納期・低コストが最大の特徴ですが、耐久性が低いため美術品や引火性の液体の保管などには使用できません。

 

テント倉庫の寿命は6~8年程度となっています。

 

倉庫の種類や工法、構造などによっても、その特徴や工期、費用、耐用年数などは大きく異なります。

 

過去のコラムで建築構造別の坪単価や工法別の耐用年数について、詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

倉庫の建築は坪単価いくらかかる?建築費用について知ろう

倉庫の耐用年数(寿命)とは?点検・修繕方法や減価償却も確認!

 

ちなみに、倉庫はどこにでも建てられるわけではありません。

 

どこにどんな建物が建てられるかは都市計画法の「用途地域」によって定められています。

 

用途地域は全部で13分類がありますが、その中で事業用の倉庫が建てられるのは以下の6つの地域となっています。

  • 準住居地域
  • 近隣商業地域
  • 商業地域
  • 準工業地域
  • 工業地域
  • 工業用地域

 

 

倉庫をできるだけ安く建てる・コストを抑える方法

単純に建築費用(坪単価)で考えれば、一番コストを抑えられるのはテント倉庫です。

 

しかし、倉庫の建築ではその用途や立地、耐用年数なども含めて検討する必要があります。

 

たとえば、テント倉庫は短納期・低コストで建築できますが、ほかの工法と比べて建物の寿命が短めです。

 

長く使いたいのに、短い期間で建て替えが必要になってしまっては、かえってコストがかさむ可能性があります。

保管する製品や用途によっては、建物に高い耐久性を求める場合もあるでしょう。

 

長い目で見ると、長期的に使える頑丈な倉庫であることで、建て替え費用やメンテナンス費用が抑えられるなど、コストダウンに繋がる可能性もあります。

 

なお、工法以外で倉庫の建築費を抑えるためには、以下の4点がポイントとなります。

  • 土地:立地や広さ、整形工事の有無によってコストダウンが可能
  • 資材:選ぶ種類、サイズ、配置によってコストダウンが可能
  • 工程管理:当初のスケジュール通りに進行することでコストアップを避ける
  • 人件費:作業期間や職人の人数によってコストアップを避ける

 

車の乗り入れがしやすい整形地を選ぶことで余計な費用がかからなかったり、鉄骨の均等配置で強度を上げて資材のコストダウンを図ったり、無駄のないスケジュール・人選を考えたり、費用を抑える方法は意外とあります。

 

適切な土地の条件や探し方、倉庫建築のための申請や工事の流れなど、倉庫建築を進めるために知っておくべきポイントについては、ぜひ下記のコラムも参考にしてくださいね。

 

物流倉庫は立地が重要なポイント!適した立地の条件とは?

倉庫・工場の事業用地の探し方を解説!事前の確認点や絞り方とは

工場・倉庫建設の流れとスケジュールを詳しく解説!必要な事前準備も

 

 

倉庫を安く建てるために補助金を活用しよう

倉庫建築では、国や自治体が実施している補助金事業を活用できるケースもあります。

 

基本的に補助金は返還義務がないので、補助金を受けられれば建築費用の負担を大きく軽減することができます。

 

倉庫建築に関して活用できる補助金には、たとえば以下のようなものがありますよ。

 

事業再構築補助金

新型コロナウィルスの影響で売上が減少している企業に対する補助金

 

食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業の補助金

輸出を行う食品業者・事業が主な対象で、食品輸出時の衛生管理基準「HACCP」導入に対しての補助金

 

サプライチェーン対策補助金

サプライチェーンの弱体化を食い止めるための補助金

 

省エネルギー投資促進に向けた支援補助金

機械などのエネルギー消費効率を改良するための補助金

 

※募集時期など詳細につきましては各ホームページをご確認ください

 

補助金をもらうためには、国や自治体が求める条件を満たして申請し、補助金受給後もその取り組みや結果、効果を報告する必要があります。

 

倉庫の建設で活用できる補助金については、「工場建設・倉庫建設に使える最新の補助金をチェック!」のコラムで、条件や申請方法などを詳しくご紹介していますのでぜひご覧ください。

 

 

倉庫を安く建てるために!工法やポイント、補助金を知ろう!

倉庫の建築費を抑えるためには、工法や立地、資材、工程管理、人件費などを適切に設定することが大切。

 

在来工法以外で主に採用される工法は、システム建築工法、プレハブ工法、テント工法の3つがあります。

 

それぞれの工法によって倉庫の特徴や用途、寿命、坪単価が異なります。

単純に坪単価だけを考えるのではなく、用途や目的、寿命から判断したり、長い目で見て無駄なコストがかからないかなどを判断することも重要です。

 

また、国や自治体では倉庫建築で活用できる補助金事業も行っています。

目的に合ったものがあればぜひ活用し、建築費用のコストダウンに取り組みましょう。

 

戦略倉庫では、約1,000通りのシミュレーションから最適なプランをご提案することで、低コストで高品質な倉庫や工場を短納期で建築可能です。

倉庫・工場の建築をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

久保 大輔設計部 部長

某設計事務所にて設計監理業務に従事し、現在は内池建設にて倉庫建築をはじめ様々な建築設計に取り組んでいる毎日です。建築を楽しみながら、安心で快適、使いやすく、みんなに愛される建築を提供していきたいと思います。

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