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2025.05.23

「中小企業省力化投資補助金」とは?工場・倉庫建設でも使える!

こんにちは!北海道〜東北の倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。

 

人手不足に悩む企業様が増加する中、2025年から本格運用が進んでいる「中小企業省力化投資補助金」は、工場や倉庫建設における省力化設備の導入に利用可能な注目制度です。

 

今回は、中小企業省力化投資補助金の詳細内容から申請方法まで、工場・倉庫建設をご検討の企業様に役立つ情報を詳しくご紹介いたします。

 

補助金の活用方法や申請のポイントを理解し、省力化投資を効果的に進める知識を深めていただければ幸いです。

 

※2025年5月時点の情報です

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ここに目次が入ります

 

中小企業省力化投資補助金の概要を詳しくわかりやすく紹介!

中小企業省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするための制度です。

IoT・ロボットなど、企業の省力化設備の導入にかかる経費の一部を補助します。

 

補助金活用によって中小企業等の付加価値額向上と生産性向上を実現し、結果として賃上げにつなげることを目指しています。

 

まずは概要を確認しましょう。

 

※2025年5月時点の情報です。最新の情報や詳細については公式サイトもご確認ください

 

受付期間とスケジュール

2025年度の中小企業省力化投資補助金は、「カタログ注文型」と「一般型」の2つの申請方式で実施中です。

 

カタログ型は、現在(2025年5月23日)申込申請を随時受付中。

継続的に申請が可能です。

 

一般型は、第2回公募の申請開始は2025年4月25日(金)10:00、申請締切が2025年5月30日(金)17:00、採択発表が2025年8月中旬となっています。

 

公募回は年3~4回予定されており、確定次第、公表されます。

中小企業省力化投資補助金で公表されるので、申請を考えている場合はチェックしておきましょう。

 

「カタログ注文型」「一般型」2つの類型の特徴

中小企業省力化投資補助金の特徴は、事業者のニーズに応じて「カタログ注文型」「一般型」の2つの申請方式から選択できることです。

 

カタログ注文型は、事前に登録された省力化製品から選択して導入する方式です。

 

申請手続きが簡単で、販売事業者がサポートするため、安心して申請できます。

随時申請が可能で、迅速な導入を実現できる点も魅力です。

 

一方の一般型は、個別の現場や事業内容に合わせたオーダーメイド設備・システムを導入する方式です。

 

業務プロセスの自動化・高度化やDX等の多様な省力化投資に対応しており、より高度な省力化を目指す企業に適しています。

公募回制で審査を経て採択となります。

 

工場・倉庫建設において、汎用性の高い省力化製品で対応可能な場合はカタログ注文型、現場特化型のカスタマイズが必要な場合は一般型を選択することをおすすめいたします。

 

また、工場・倉庫建設では、省力化投資補助金以外にもさまざまな補助金を活用できます。

規模や目的に応じて「中小企業新事業進出補助金」「中小企業成長加速化補助金」「大規模成長投資補助金」といった制度もぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

 

これらの補助金については、過去のコラムで詳しく解説しておりますので、ぜひご参照ください。

 

中小企業新事業進出補助金とは?工場・倉庫建設でも使える!

「中小企業成長加速化補助金」とは?工場・倉庫建設でも使える!

工場・倉庫建設で使える大規模成長投資補助金【2025年版】

 

補助金額と補助率

補助金額と補助率は、申請する類型と企業規模によって設定されています。

 

補助率と補助上限額 (カタログ注文型)

従業員数 補助上限額 大幅な賃上げを行う場合
5名以下 200万円 300万円
6~20名 500万円 750万円
21名以上 1,000万円 1,500万円

 

カタログ注文型の補助率は一律で1/2以下です。

 

補助率と補助上限額 (一般型)

従業員数 補助上限額 大幅な賃上げを行う場合
5名以下 750万円 1,000万円
6~20名 1,500万円 2,000万円
21~50名 3,000万円 4,000万円
51~100名 5,000万円 6,500万円
101名以上 8,000万円 1億円

 

一般型の場合は、補助対象者や補助金額によって補助率が変わります。

 

中小企業の場合は、1,500万円までが1/2(賃上げを行う場合は2/3)、1,500万円を超える部分は1/3となります。

小規模企業者・小規模事業者・再生事業者の場合は、1,500万円までが2/3、1,500万円を超える部分は1/3となっています。

 

※再生事業者の定義については公募要領をご確認ください。

 

補助対象事業主

補助対象となるのは、日本国内で法人登記された法人、または事業を営む個人事業主です。

一定の要件を満たす特定非営利活動法人・社会福祉法人等も対象となる場合があります。

 

補助対象製品

カタログ注文型では、製品カタログに登録された省力化効果のある汎用製品が対象となります。

主な製品カテゴリには、清掃・配膳ロボット、店舗・施設向けセルフ対応型機器、物流システム機器、印刷機械、建設機械、工作機械などが含まれており、順次拡大予定です。

 

 

中小企業省力化投資補助金の活用事例とメリットも紹介

中小企業省力化投資補助金の活用事例やメリットを通じて、この補助金がどのように事業改善に貢献できるかを紹介します。

 

自動車部品製造業での無人搬送車導入事例

トラックや乗用車のプレス部品を製造する企業で、部品運搬作業の省力化を目的として無人搬送車(AGV・AMR)を導入した事例があります。

 

従来は2名体制で人が付いて運搬していた作業が、1名体制で済むようになり、空いた人手を部品整理などの別業務に活用できるようになりました。

 

補助金活用のメリット

中小企業省力化投資補助金を活用することで、まず、設備投資の負担軽減が可能になります。

高額な省力化設備の導入費用を補助金でカバーできるため、中小企業でも最新技術を導入しやすくなるでしょう。

 

また、人手不足の解消につながります。

自動化により必要な人員を削減できるので、採用難に悩む企業にとって大きな助けになるでしょう。

 

さらに、作業品質の向上も期待できます。

機械による作業は一定の品質を保てるため、製品やサービスの品質安定化に寄与します。

 

 

中小企業省力化投資補助金の申請の流れもチェック

ロボットアーム

申請フローは「カタログ注文型」「一般型」で異なるため、確認しておきましょう。

 

※2025年5月時点の情報です。最新の情報や詳細については公式サイトもご確認ください

 

カタログ注文型の申請フロー

カタログ注文型の申請は以下の流れになります。

 

①製品選定と事業者決定

  • 公式サイトの製品カタログから自社課題に適した製品を検討
  • 販売事業者との商談を実施し、導入製品を決定

 

②共同申請

  • 販売事業者と共同で事業計画書を作成
  • 販売事業者と共同で電子申請システムから申請
  • GビズIDプライムアカウントが必要

 

③採択・交付決定

  • 審査を経て採択決定
  • カタログ注文型は迅速な事業開始が可能

 

④事業実施・効果報告

  • 12カ月以内に設備導入を完了
  • 実績報告書提出後、補助金支払い
  • 3年間の効果報告が必要

 

一般型の申請フロー

一般型は以下の流れで申請します。

 

①事業計画策定

  • 詳細な事業計画書の作成
  • 導入機械やシステム、その事業者の選定
  • 労働生産性向上目標の設定(年平均成長率+4%以上)

 

②電子申請

  • 公募期間内に電子申請システムから申請
  • GビズIDプライムアカウントが必要

 

③審査・採択発表

  • 書面審査を経て採択事業者を決定
  • 採択発表後に交付決定

 

④事業実施・効果報告

  • 18カ月以内設備導入・システム構築の実施
  • 実績報告書提出後、補助金支払い
  • 5年間の効果報告が必要

 

申請にあたっては、労働生産性向上計画や賃上げ計画の策定が重要となります。

また、GビズIDプライムアカウントの取得には時間がかかることがあるため、早めに準備を始めましょう。

 

 

中小企業省力化投資補助金は工場・倉庫の省力化投資を強力にサポート

中小企業省力化投資補助金とは、人手不足に悩む中小企業の生産性向上と賃上げを支援する補助金制度です。

 

申請方式は事業ニーズに応じて2つの類型から選択でき、それぞれ異なる特徴を持っているため、事業計画に最適な方式を選択することが成功の鍵となります。

 

補助率は最大2/3、補助上限額は最大1億円と手厚い支援内容となっており、設備投資の初期負担を大幅に軽減できる制度です。

 

カタログ注文型では汎用製品を簡単な手続きで導入でき、一般型では最大1億円まで対応可能なオーダーメイド設備・システムの導入が実現できます。

 

工場・倉庫建設においても、省力化設備の導入により大幅な効率化が期待できるでしょう。

 

戦略倉庫では、約1,000通りのシミュレーションから最適なプランをご提案することで、低コストで高品質な倉庫や工場を短納期で建築可能です。

倉庫・工場の建築をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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久保 大輔設計部 部長

某設計事務所にて設計監理業務に従事し、現在は内池建設にて倉庫建築をはじめ様々な建築設計に取り組んでいる毎日です。建築を楽しみながら、安心で快適、使いやすく、みんなに愛される建築を提供していきたいと思います。

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