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2023.03.03

市街化調整区域で倉庫を建築したい!許可はおりる?

空撮 畑

こんにちは!倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。

 

都市計画法で市街化の抑制を定めている「市街化調整区域」には、基本的には建物は建てられません。

しかし、例外として一定業種の倉庫や、開発許可を受けることでそのほかの倉庫も建てられるケースがあります。

 

そこで今回のコラムでは、市街化調整区域に建てられる倉庫や許可が必要になるケースなどを解説します。

市街化調整区域に倉庫を建築したいと考えている方はぜひご覧ください。

 

ここに目次が入ります

市街化調整区域とは?

市街化調整区域とは、都市計画法によって分類されるエリアの種類の1つで、市街化を抑制する地域です。

 

日本の土地は、都市計画法によって「都市計画区域」「準都市計画区域」「都市計画区域外」の3つに分類され、その中の「都市計画区域外」がさらに「市街化区域」「市街化調整区域」に分かれています。

 

市街化区域は積極的に市街化を図るエリア、市街化調整区域は自然環境を保つために市街化をせず、原則として建物の建設や生活インフラの整備などはできないエリアとなっています。

 

市街化調整区域に建物を建てる場合は、都道府県知事の許可を得る必要があります。

また、例外として農業・林業・漁業のための倉庫やそれらに必要な施設は、市街化調整区域でも許可を得ずに建てることができます。

 

なお、市街化区域はさらに13の用途地域に分類され、建てられる建物の種類が制限されています。

市街化区域の用途地域と建てられる建物の分類は「倉庫や工場に適している用途地域とは?その定義をチェック」で詳しくご紹介しています。

 

 

市街化調整区域で倉庫を建築したい!許可はおりる?

基本的に、市街化調整区域には建物を建てることはできません。

しかし、市街化調整区域でも都道府県知事から都市計画法34条に基づく開発許可を得ることができれば、建物を建てられる可能性があります。

 

例えば、都市計画法34条で開発許可される開発行為の例として、「農林漁業用または農林水産物の処理・貯蔵・加工用の建築物」や「中小企業の事業共同化または工場・店舗等の集団化に寄与する建築」「地区計画または集落地区計画で定められた内容に適合する建築物」などがあります。

 

ただし、都市計画法に加えて市町村の条例によっても厳しい制限が設けられている場合があるので、役所などで確認することをおすすめします。

 

また、市街化調整区域内にも、企業の誘致や地域の活性化を目的として自治体が特別に開発許可を出しているエリアが存在する場合もあります。

たとえば、高速道路のインターチェンジ付近や大きな道路の沿道などは流通利便性が良いため、倉庫の建設が許可される可能性があります。

 

なお、農業・林業・漁業の倉庫は、市街化調整区域であっても建築時に開発許可は不要です。

 

ちなみに、「開発許可」と似た言葉で「建築許可」があります。

建築許可とは、すでに土地利用が図られている市街化調整区域で、建築行為を許可することを指します。

開発行為を伴わない土地の建築を認める制度のため、開発許可よりも手続きは比較的簡単です。

 

 

市街化調整区域で倉庫を建築する流れ

市街化調整区域に倉庫を建築したいと考えている場合、まずは土地の確保が必要です。

市街化調整区域で開発許可がおりるエリアは流動性が低く、自分ではなかなか見つけられない可能性があります。

そのため、事業用地に強い不動産会社へあらかじめ希望を伝えて、探してもらうのがおすすめです。

 

土地が決まり、都道府県知事の開発許可を受ける際には、事前に自治体へ相談・協議を行いましょう。

都市計画法に基づく事業計画書などを作成し、申請書などの必要書類をそろえて都道府県知事へ開発許可の申請をします。

開発審査会による書類調査、現地調査、審議を経て開発許可がおりれば、倉庫の建築が可能となります。

 

 

市街化調整区域に倉庫を建築するには開発許可が必要

市街化調整区域とは、自然環境を保つために市街化をしないと定められた区域のことです。

市街化調整区域では原則として建物を建てることはできません。

 

しかし、市街化調整区域の中でも自治体が特別に開発を許可しているエリアが存在する場合があり、そのエリアであれば都道府県知事の許可を得て倉庫を建てることが可能です。

農業・林業・漁業の倉庫建築であれば、市街化調整区域でも開発許可は不要です。

 

市街化調整区域で開発許可がおりるエリアの土地は、探していても見つけにくいことがほとんどです。

市街化調整区域に倉庫を建てたいと考えているなら、事業用地に強い不動産会社に要望を伝え、探してもらうと良いでしょう。

 

戦略倉庫では、約1,000通りのシミュレーションから最適なプランをご提案することで、低コストで高品質な倉庫や工場を短納期で建築可能です。

倉庫・工場の建築をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

久保 大輔設計部 部長

某設計事務所にて設計監理業務に従事し、現在は内池建設にて倉庫建築をはじめ様々な建築設計に取り組んでいる毎日です。建築を楽しみながら、安心で快適、使いやすく、みんなに愛される建築を提供していきたいと思います。

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