LABO

2023.11.12

農業用倉庫を建築したい!必要な申請や費用を解説

こんにちは!北海道~東北の倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。

 

農業用倉庫を建築する場合には、自己所有の農地であってもいくつかの申請が必要となります。

農地は使い方が厳しく規定されているため、農業用とはいえ建物を建てるためには手続きが必要なのです。

 

そこで今回のコラムでは、農業用倉庫を建築する際に必要となる申請手続きについて解説します。

農業用倉庫の建築費用の目安についてもお伝えしますね。

農業用倉庫

戦略倉庫の実績バナー

ここに目次が入ります

 

 

農業用倉庫とは

農業用倉庫とは、農業で使う道具を保管するために農地内に建築する倉庫のことです。

 

トラクターやコンバインといった大型の機械をはじめ、台車やスコップ、農薬、ダンボールなどの道具、薬品、資材などを保管します。

 

作業スペースを併設し、収穫した作物の一時保管や選別作業などを行う農業用倉庫もあります。

 

農業用倉庫は農地内で田畑の近くに建設することで、農作業の効率化に役立ちます。

 

外壁や屋根に金属製の素材を用い、プレハブ構造で建設されることが一般的です。

 

 

農業用倉庫を建築する際に必要な申請

農業用倉庫の建築には、農地の使い方に関して「農地法」、建物の建築に関して「建築基準法」などに基づく申請が必要です。

 

農業用倉庫の大きさや構造によって申請の要・不要は異なりますが、自己所有の農地に農業用倉庫を建てる際に一般的に必要となる4つの申請・手続きをご紹介します。

 

①農地転用許可の申請

農業用倉庫といっても、農地に建物を建てるのは農作物の栽培以外の用途に使用することになるため、原則として農地法4条に準じ、農地転用許可の申請が必要です。

農地転用許可は、その地域の農業委員会へ申請します。

 

農地転用許可とは、農地を農業以外に使用するために必要な手続きです。

農地転用の概要や手続きの詳細は「農地転用とは?許可基準や手続き方法を紹介」のコラムでも詳しくご紹介しています。

 

なお、自己所有の農地に200㎡未満の農業用倉庫を建てる場合は、農地転用許可は不要です。

ただし、その場合には代わりに「農業用施設証明」が必要となります。

 

②建築確認申請

農地に限らず、一定の建物を建設する際には建築基準法などの基準に適合しているかの審査を受ける必要があります。

 

建築確認申請は自治体の建築主事、または民間の指定確認検査機関へ申請します。

 

都市計画区域外で100㎡未満の建物の場合などは、建築確認申請が不要なケースもあります。

 

③転用確認証明申請

農業用倉庫を建築したら、使用開始前に「転用確認証明申請書」を農業委員会へ提出します。

申請が受理されると、農業用倉庫を使用できるようになります。

 

④土地地目変更登記申請

農地に農業用倉庫を建てるとその部分は「農地」ではなく「宅地」という扱いになり、土地の利用状況「地目」が変わるので「土地地目変更登記」が必要になります。

 

土地地目変更登記の手続きは専門的な知識が必要になることがあるため、土地家屋調査士に依頼するのが一般的です。

 

 

農業用倉庫の建築にかかる費用

農業用倉庫の建築費用は、倉庫の大きさやエリア、業者によって大きく変わります。

一般的には建物の高さを表す指標「軒高」を基準に費用が計算されます。

 

建築費の相場の一例は以下の通りです。

 

■軒高3.5m:価格目安300万~500万円程度

大型のトラクターやコンバイン、軽トラックなどが格納できる、中規模の農業用倉庫。

 

■軒高5m:価格目安450万~700万円程度

大型の農機具や軽車両などが格納できる、大規模の農業用倉庫。

 

なお、建築費以外に以下のような費用もかかります。

  • 倉庫組み立て工事費用
  • 電気・水道工事費用
  • 内装工事費用
  • 基礎工事費用

 

これらの建築費以外の費用は計50万~100万程度が目安です。

 

目安は一例のため、具体的な価格については必ず建築業者から見積もりをとって確認しましょう。

 

また、農業倉庫の建築には国や自治体からの補助金を活用できる可能性もあります。

詳しくは都道府県の農業経営相談所や、農協など地元の営農支援団体に相談してみてくださいね。

 

 

農業用倉庫の建設には申請手続きが必要

農業用倉庫とは、農業に使う機械や道具を保管する目的で農地に建てる倉庫のことです。

 

農地は農地法で使用方法が規定されているため、農業倉庫とはいえ建物を建てる(=宅地として使う)ためにはいろいろな手続きが必要なのです。

 

自己所有の農地に農業用倉庫を建てる際に必要となる手続きは主に次の4つです。

  1. 農地転用許可の申請
  2. 建築確認申請
  3. 転用確認証明申請
  4. 土地地目変更登記申請

 

エリアや農業用倉庫の大きさなどによって申請の要・不要が異なるケースもあります。

 

農業用倉庫の建設費用の目安は総額350万~800万円程度です。

倉庫の大きさや業者によっても費用は大きく異なるため、詳しい金額は必ず見積もりをとって検討してください。

 

戦略倉庫では、約1,000通りのシミュレーションから最適なプランをご提案することで、低コストで高品質な倉庫や工場を短納期で建築可能です。

倉庫・工場の建築をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

戦略倉庫の実績バナー

久保 大輔設計部 部長

某設計事務所にて設計監理業務に従事し、現在は内池建設にて倉庫建築をはじめ様々な建築設計に取り組んでいる毎日です。建築を楽しみながら、安心で快適、使いやすく、みんなに愛される建築を提供していきたいと思います。

facebook

twitter

line

閉じる