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2021.10.25

危険物倉庫とは?法令で定められた建設をする際の基準もご紹介

こんにちは!北海道〜東北の倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。

 

倉庫にはさまざまな用途がありますが、「危険物倉庫」という言葉をご存知でしょうか?

危険物倉庫とはその名の通り「危険物を保管する倉庫」のことを指し、消防法によって保管する建物の構造や基準、危険物の指定数量などが厳しく定められています。

 

今回は、危険物倉庫についてのお話です。

危険物倉庫とはどんなものなのかという基本から、法令で定められた建設をする際の基準などもあわせてご紹介します。

ガスマスクを持つ男性

ここに目次が入ります

 
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危険物倉庫とは?保管できる危険物もご紹介

危険物倉庫とは、引火しやすい物質、爆発を起こす危険性がある物質など「法律により指定された危険性がある物」を保管する施設のことです。

危険物の規定や保管する設備などの制度については、消防法で細かく定められています。

 

消防法の基準を満たし、危険物を取り扱うことができる貯蔵所には、次のようにいくつかの種類があります。

  • タンク貯蔵所
  • 地下タイプの貯蔵所
  • 移動式タンク貯蔵所

 

その中で、倉庫を貯蔵所として使用している際は「危険物倉庫」と呼ばれます。

 

危険物倉庫に保管できる危険物

消防法では、保管できる危険物について、次のように定めています。

 

第1類 酸化性固体

ほかの物質を酸化させる性質を持つ物質で、可燃性物質などと混合すると、熱や衝撃、摩擦によって、発火や爆発などを起こします。

 

例:塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物、亜塩素酸塩類、臭素酸塩類、硝酸塩類、よう素酸塩類、過マンガン酸塩類、重クロム酸塩類など

 

第2類 可燃性固体

着火や引火しやすい物質、もしくは40度未満の比較消防的低温でも引火しやすい性質がある物質のこと。

 

例:硫化りん、赤りん、硫黄、鉄粉、金属粉、マグネシウムなど

 

第3類 自然発火性物質および禁水性物質

「自然発火性物質」は空気に触れることで自然発火しやすい物質のこと。

「禁水性物質」は水に触れることで発火しやすい物質です。

どちらも可燃性のガスを発生させる可能性があります。

 

例:カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウム、アルキルリチウム、黄りんなど

 

第4類 引火性液体

引火や爆発を起こす危険性がある、可燃性蒸気を発生させる液体のこと。

 

例:特殊引火物、第一石油類、アルコール類、第二石油類、第三石油類、第四石油類、動植物油類など

 

第5類 自己反応性物質

可燃物に加え、酸素の供給源となる燃焼を助ける「酸素供給体」を含んだ物質で、空気に触れなくても自己燃焼しやすいという危険性があります。

 

例:有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物、ニトロソ化合物、アゾ化合物、ジアゾ化合物など

 

第6類 酸化性液体

強酸性の液体で、可燃性物質と接触することで発火する恐れがあります。

第1類と同じく他の物質の燃焼を促進させる性質があります。

 

例:過塩素酸、過酸化水素、硝酸など

 

 

危険物倉庫を建設する際の法令で定められた基準

危険物倉庫

危険物倉庫を建設するには、建設する位置や、規模・構造・設備に関する基準が消防法で定められています。

 

位置について

  • 付近の一般住宅や学校、病院などに影響を及ぼさないよう、保安対象物ごとに定められた保安距離を確保する
  • 延焼の防止、消火活動などのために、危険物の貯蔵量や倉庫の構造(耐火構造か否か)に応じて周囲に保有空地を確保する

 

規模・構造・設備の基準について

  • 軒高は6m未満で平屋建であること
  • 床面積は1,000㎡以下であること
  • 屋根は原則として軽量な不燃材料で造るとともに、金属板などの軽量な不燃材料でふき、天井を設けないこと
  • 梁(はり)、および階段は不燃材料を用いること
  • 壁は耐火構造であること(延焼の恐れがある場合は耐火構造かつ出入り口以外の開口部は有しない、延焼の恐れがない場合は不燃材可)
  • 柱は耐火構造であること(延焼の恐れがない場合は不燃材可)
  • 窓と出入口は防火設備であり、ガラスは衝撃に強い網入りガラスにする(延焼のおそれのある外壁は自閉式特定防火設備にすること)
  • 液状の危険物を貯蔵する場合、床は危険物が浸透しない構造とするとともに、適当に傾斜をつけること、かつ、貯留設備を設けること
  • 危険物の製造所などである旨を表示した標識、防火に関し必要な事項を掲示した掲示板を設けること
  • 危険物を貯蔵・取り扱うために必要な採光・照明を確保すること
  • 消火設備を設置すること
  • 指定数量が10倍以上の場合は総務省令で定められた「避雷設備」を設置すること

※保管する危険物や危険物を保管する量によっても基準が異なります。

 

なお、危険物倉庫を建設する際は、これらの基準だけではなく、建築基準法や火災予防条例などの専門的な法令をはじめ、各自治体で定める条例もあわせて確認しましょう。

 

 

普通の倉庫では危険物は保管できない?

倉庫

先述の通り、危険物の取り扱いには消防法や条例などで厳しく基準が定められています。

 

しかし、危険物の量によっては普通の倉庫でも保管できる場合があります。

ここで重要になるのが、「指定数量」です。

 

指定数量とは、消防法第9条の4にて「危険物についてその危険性を勘案して政令で定める数量」とされています。

指定数量は危険物の種類ごとに定められており、「指定数量の倍数(危険物を貯蔵する量÷危険物の指定数量)」によって危険物かどうか判断されます。

 

指定数量の倍数が「指定数量の1倍以上」に該当する場合は、消防法で規制される対象となります。

 

消防署長への届け出などを提出し、許可を得ることはもちろんのこと、基準を満たす貯蔵所で危険物を保管する必要があるので注意しましょう。

 

なお、指定数量の倍数が「5分の1(0.2)以上指定数量未満」の場合は少量危険物とみなされ、消火設備の設置や消防署長への届出など消防法の適用を受ける必要があります。

 

指定数量がの倍数が「5分の1(0.2)未満」であれば、消防署への届け出も不要となり、普通の倉庫でも取り扱うことが可能です。

 

ただし、地域の消防本部が定めている「火災予防条例」の遵守は必要となりますので、確認しておきましょう。

※各市町村によって数量の基準などが異なる場合がありますので、最寄りの消防本部にご確認ください。

 
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危険物倉庫とは法令に定められた基準に従って建設が必要

危険物倉庫とは、火災や爆発などを起こす恐れがある法律により指定された危険物を保管する施設のことです。

危険物の規定や保管する設備などの制度については、消防法で細かく定められています。

 

消防法では、保管できる危険物について、次のように定めています。

  • 第1類 酸化性固体
  • 第2類 可燃性固体
  • 第3類 自然発火性物質および禁水性物質
  • 第4類 引火性液体
  • 第5類 自己反応性物質
  • 第6類 酸化性液体

 

危険物倉庫を建設するには、建設する位置や規模・構造・設備に関する基準が消防法で定められているため、条例とあわせて確認しましょう。

 

北海道や東北で倉庫・工場の建築をご検討の方は、戦略倉庫までお気軽にお問い合わせください!

久保 大輔設計部 部長

某設計事務所にて設計監理業務に従事し、現在は内池建設にて倉庫建築をはじめ様々な建築設計に取り組んでいる毎日です。建築を楽しみながら、安心で快適、使いやすく、みんなに愛される建築を提供していきたいと思います。

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