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2022.05.26

倉庫・工場での地震対策とは?地震リスクや対策例も確認!

こんにちは!北海道〜東北の倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。

 

災害の多い国日本で、大地震はいつ起こるかわかりません!

宮城などの地震が多いエリアはもちろん、そのほかの地域でも倉庫や工場における地震への備えや対策は必須です。

 

そこで今回のコラムでは、倉庫や工場における地震対策について解説。

倉庫や工場は地震でどんなリスクや被害が発生するのか、耐震診断の必要性や地震対策の具体例なども合わせてご紹介します。

ここに目次が入ります

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宮城の倉庫・工場は地震に注意!知っておくべき地震リスク

近年は日本各地で毎年のように大きな地震が起きており、宮城などの地震が多いエリアはもちろん、それ以外の地域でも地震への備えは重要です。

もし大地震が発生したら、倉庫や工場ではどんなリスクがあるでしょうか。

 

想定される被害にはこんなものがあります。

  • 棚から商品が落下して商品が破損する
  • 作業員が転倒した棚や落下した商品の下敷きになりケガをする
  • 転倒した棚がぶつかり、機械が壊れる
  • 大型機械が移動して作業員にぶつかりけがをする
  • 大型機械が移動して避難経路をふさぎ、避難が遅れる
  • 建物が損壊、倒壊して作業員がケガをする

 

過去に宮城で最大震度6強の大地震が起きた際、荷崩れなどの被害が発生し、製造ラインが一時停止した倉庫もありました。

そのほかにも、シャッターが壊れて倉庫内に入れない、余震を懸念して状況確認がなかなかできないなど、商品の製造や出荷に影響が出てしまうケースなどもあります。

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倉庫・工場の地震対策で重要な耐震とは?

倉庫や工場の地震対策では、建物自体の耐震性を高める対策と、工場内部で転倒や落下などが発生しないための対策の2つを考える必要があります。

 

建物に対する地震対策

耐震性とは建物が地震に耐える力のことで、耐震性が高いほど地震による損壊や倒壊をしにくいということになります。

 

建物における地震対策は「耐震」「制振」「免震」の3種類があります。

 

耐震

壁や柱を増やしたり補強したりして建物を頑丈にし、建物が大きな揺れに耐えられるようにするものです。

 

制振

建物にダンパーと呼ばれる制振装置を設置して地震による揺れを吸収させ、建物の揺れを減らす方法です。

高層マンションやビルなど高さのある建物に有効です。

 

免震

建物と基礎の間に免震装置を設置し、地震の揺れが建物に直接伝わらないようにして、建物を揺れにくくする方法です。

 

 

基本的に制振や免震は建設時に施す地震対策のため、既存の建物に行う地震対策では耐震補強工事などの「耐震」が選ばれることが一般的です。

 

また、2013年11月に施行された改正耐震改修促進法により、古い倉庫や工場は耐震診断を行って建物の耐震性を確認することが義務付けられました。

対象となるのは一定以上の規模の倉庫や工場で、1981年6月以前に建てられたいわゆる「旧耐震基準」の建物です。

 

1981年6月1日に耐震基準が改正され、これ以前に建てられた建物は旧耐震基準のため、大地震で損壊や倒壊をしてしまう恐れがあります。

そのため、旧耐震基準の建物については耐震診断を行い、建物の耐震性や地震による被害想定などを把握しておく必要があります。

 

建物の耐震性が不足している場合は、コンクリートの壁を増やしたり柱や梁(はり)を補強したりなどの耐震補強工事を行いましょう。

 

倉庫・工場内の地震対策

倉庫や工場内に施す地震対策としては、棚や機械を固定し転倒や移動を防止することなどがあげられます。

 

具体的にはこんな方法がありますよ。

  • ビスやネジで棚・機械を壁に固定する
  • ゲルマットとネジで、棚・機械を床に固定する
  • 棚同士を固定する
  • 耐震ベルトを設置してラック内の機器や物品を固定する
  • 棚に商品落下防止バーや落下防止ネットを設置する

 

倉庫・工場の地震対策ではBCP対策も忘れずに

BCPとは、Business Continuity Planの頭文字をとった言葉です。

日本語では「事業継続計画」という意味があり、企業が緊急時でも事業を継続するための体制を準備しておくことを指します。

 

どんなに地震対策をしていても地震の被害をゼロにできるわけではありません。

しかし、地震によって倉庫や工場が被害を受けてしまうと、自社が損害を受けるだけではなく、流通が止まって消費者や社会活動にも大きな影響を与えてしまいます。

そのため、地震対策では地震の被害を抑える耐震対策と合わせて、被害が出てもできるだけ事業を継続するためのBCP対策も考えておく必要があるのです。

 

BCP対策の具体例としては、業務の一部をアウトソーシングする、拠点を複数に分けるといったものがあります。

 

 

倉庫や工場は地震対策と耐震診断で地震に備えよう

地震で倉庫や工場が被害を受けると、商品や建物が破損したり、作業員がケガをしたりという自社の損害はもちろん、製造や流通が止まることで消費者や社会全体にも影響を与えてしまう可能性があります。

 

近年は毎年のように各地で大きな地震が発生していることもあり、しっかりとした地震対策を講じることが大切です。

特に旧耐震基準で建てられた倉庫や工場については、耐震診断が義務付けられていることもあり、建物の状態を把握したうえで適切な地震対策を行いましょう。

 

また、どれだけ地震対策を施したとしても、地震の被害が完全にゼロになるとは限りません。

万が一の際にもできるだけ事業をとめずに継続していくためのBCP対策についても取り組んでおきましょう。

 

戦略倉庫では、約1,000通りのシミュレーションから最適なプランをご提案することで、低コストで高品質な倉庫や工場を短納期で建築可能です。

北海道や東北で倉庫・工場の建築をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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久保 大輔設計部 部長

某設計事務所にて設計監理業務に従事し、現在は内池建設にて倉庫建築をはじめ様々な建築設計に取り組んでいる毎日です。建築を楽しみながら、安心で快適、使いやすく、みんなに愛される建築を提供していきたいと思います。

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