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2021.08.19

鉄骨の倉庫の特徴は?種類やメリット・デメリットまで詳しく解説!

こんにちは!北海道〜東北の倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。

 

倉庫の建築では、鉄骨造のほか、木造や鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造などさまざまな種類があります。

なかでも、日本の倉庫はほとんどが鉄骨造のものであるのをご存知でしょうか。

 

今回は鉄骨の倉庫についてのお話です。

鉄骨の倉庫はどのような種類や特徴があるのか、メリット・デメリットや建築費用・工事期間など、実例も交えてご紹介していきます!

倉庫

ここに目次が入ります

 
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倉庫の鉄骨造には種類がある!

鉄骨造とは、柱や梁(はり)など、建物の骨組みとなる部分の素材が鋼でできているものを指し、Steel造・S造とも呼ばれます。

壁が少ない建設が可能なため、広い倉庫の建築に向いています。

 

鉄骨造では、使われる素材によって「軽量鉄骨造(構造)」と「重量鉄骨造(構造)」に分けられます。

 

それぞれの特徴もご紹介しましょう。

軽量鉄骨造

  • 厚さ6mm未満の鋼鉄を使う
  • 重量鉄骨造に比べ安価である
  • 軽量のため耐震性がやや劣り、ブレースを設置する必要がある
  • ブレースを設置することで壁ができるので間取りの自由度が下がる
  • 注文住宅などの鉄骨造は軽量鉄骨であることが多い

 

重量鉄骨造

  • 厚さ6mm以上の鋼鉄を使う
  • 軽量鉄骨造よりも頑丈である
  • 一つ一つの強度が高いので柱の数が少なくて済み、空間が広く使える
  • 重量が重くなるので基礎工事や地盤改良をしっかり行う必要があり、費用がかさみやすい

 

 

倉庫を鉄骨にするメリットデメリットを知って検討しよう

メリット・デメリット

国土交通省のデータによると、2020年度における倉庫建築は約70%が鉄骨造が採用されています。

鉄骨造が大きなシェアを占めている理由としては、鉄骨造のメリットが大きいことが挙げられます。

 

もちろんメリットだけでなくデメリットもありますが、フォローできる対策もあるため、あわせてご紹介していきますね!

 

倉庫を鉄骨造にするメリット

鉄骨造のメリットには以下のようなものがあります。

 

  • 鉄骨は木などと違って個体差が生じにくく、品質が安定する
  • 部材の品質が安定しているため、組み立てる際に職人の技術に左右されない
  • 高い強度が得られる
  • 柱や梁などの部材をある程度、工場で組み立ててから持ってくるため、建築にかかる日数が少なくて済む
  • 部材が軽量のためスパンをとばすことができる

 

鉄骨造には「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」があることを先述しましたが、それぞれにも異なるメリットがあります。

 

【軽量鉄骨造のメリット】

  • 重量鉄骨造に比べて、部材の工場での大量生産が可能で、工期の短縮につながる
  • 軽量鉄骨柱、梁、ブレースを配置することにより耐震性を確保できる

【重量鉄骨造のメリット】

  • 強度が高い
  • 耐震性と耐久性が高く、耐火被覆工事を行えば耐火性も向上する
  • 柱や梁の一つ一つが頑丈なのでブレースを配置する必要が無く、間取りの自由度が上がる

 

倉庫を鉄骨造にするデメリット

鉄骨造にはデメリットもありますが、年々技術の向上によりカバーできることも多くなってきています。

 

以下が、鉄骨造のデメリットとその対策方法です。

  • 内部結露が発生しやすく、錆がつきやすい(対策:防錆加工を行う)
  • 外気温の影響を受けやすいため、夏は暑く、冬は寒い(対策:換気設備の設置、窓やドアで空気の流れをよくする、断熱加工を施す)

 

同じく、「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」それぞれのデメリットもあります。

【軽量鉄骨造のデメリット】

  • 重量鉄骨造の鉄骨に比べると部材が薄いため耐火性が低い(対策:耐火被覆を施す)

【重量鉄骨造のデメリット】

  • 重量が重くなるため、基礎工事や地盤改良工事の費用がかさむことがある

 

重量鉄骨造のデメリットは、建物自体の強度を上げるために必要な費用であり、マイナスの面が強いとは言えません。

強度が上がることによって柱の数を減らすことができ、広い空間を作り出すことも可能です!

 

 

鉄骨造の倉庫の費用や工事期間の目安、実例もチェック!

全国の倉庫の建築費を構造別に見てみると、以下のようなデータが出ています。

  • 全構造平均の坪単価:43.5(万円/坪)
  • 鉄骨造:43.1(万円/坪)
  • 鉄骨鉄筋コンクリート造:45.9(万円/坪)
  • 鉄筋コンクリート造:45.0(万円/坪)
  • 木造:36.2(万円/坪)

参考:国土交通省 建築着工統計調査(3. 用途別、構造別/建築物の数、床面積、工事費予定額)

 

鉄骨造の平均坪単価が全構造の平均坪単価の数値に近いのは、全構造に占める鉄骨造の割合が約70%を占めていることが要因と考えられます。

 

ただし、坪単価はオプション等の費用が反映されていないため、実際の建築費用とは異なる場合があります。

あくまでも参考程度に留め、実際の費用は見積もりを参考にしてください。

 

工事期間については他の構造より短くなることが多いですが、緩衝材や防音材を施すなどプラスの工程が増える場合は長くなります。

 

次の実例で工期もご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね!

 

戦略倉庫の鉄骨造の実例をご紹介!工期も参考に

戦略倉庫が手がけた鉄骨造の倉庫建築実例をご紹介します。

高い強度を保ちながら、間取りの自由度が高いのも特徴です。

 

新和産業株式会社様倉庫(室蘭市)

新和産業株式会社様倉庫(室蘭市)

  • 建築面積:1360.4㎡
  • 梁間方向:28m
  • 桁行き方向:48.3m
  • 最高高さ:約8m
  • 工期:3.5ヶ月

 

岩田醸造株式会社様倉庫(千歳市)

岩田醸造株式会社様倉庫(千歳市)

  • 建築面積:670.95㎡
  • 梁間方向:21.3m
  • 桁行き方向:31.5m
  • 最高高さ:約8.4m
  • 工期:4ヶ月

 

丸全北海道運輸株式会社様倉庫(苫小牧市)

丸全北海道運輸株式会社様倉庫(苫小牧市)

  • 建築面積:1050.0㎡
  • 梁間方向:28m
  • 桁行き方向:34.8m
  • 最高高さ:約8.6m
  • 工期:4ヶ月

 
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鉄骨造の倉庫は頑丈さが自慢!大空間の実現も可能!

鉄骨造はSteel造・S造とも呼ばれ、骨組みが鋼でできています。

倉庫建築の約70%が鉄骨造というデータもあり、非常にポピュラーな建築方法だと言えます。

 

鉄骨造は軽量鉄骨造と重量鉄骨造に分かれ、軽量鉄骨造は費用が安価になる点や工期の短期化などのメリットがあり、重量鉄骨造は部材の頑丈さから柱の数を減らすことができ、大きく空間をとれることなどがメリットです。

 

鉄骨造には内部結露しやすく錆びやすいといったデメリットもありますが、防錆加工をするなどの対策を講じることも可能。

技術力の向上により、デメリットはカバーできるものも増えてきています。

 

重量の重さから基礎工事等の費用が高くなりがちですが、その分強度アップや間取りの自由度を上げることに繋がり、戦略倉庫の実例からもわかるように画一的でない建築が可能です!

 

戦略倉庫では、約1,000通りのシミュレーションから最適なプランをご提案することで、低コストで高品質な倉庫や工場を短納期で建築可能です。

北海道や東北で倉庫・工場の建築をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

久保 大輔設計部 部長

某設計事務所にて設計監理業務に従事し、現在は内池建設にて倉庫建築をはじめ様々な建築設計に取り組んでいる毎日です。建築を楽しみながら、安心で快適、使いやすく、みんなに愛される建築を提供していきたいと思います。

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