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2025.08.25

苫小牧市の工場・倉庫建設事例をご紹介!地域特性や優遇制度も

こんにちは!北海道~東北の倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。

 

次世代半導体メーカー「Rapidus(ラピダス)」の北海道千歳市での稼働拡大などに伴い、周辺地域の工業地帯にも注目が集まっています。

 

今回のコラムでは、千歳市に隣接する苫小牧(とまこまい)市の工業団地について解説します。

苫小牧市は国内屈指の流通拠点港湾である苫小牧港を有する、北海道の流通の要!

 

そんな苫小牧市の工業地域の魅力やメリット、苫小牧市のおもな工業地帯をご紹介します。

苫小牧市で工場や倉庫を建設する際に活用できる優遇制度もお伝えしますので、工場・倉庫の建設を検討中の方はぜひ最後までご覧ください。

 

※2025年8月時点の情報です

苫小牧港

戦略倉庫の実績バナー

ここに目次が入ります

苫小牧市に工場・倉庫を建設するメリットと主要な工業団地

2025年4月に「Rapidus(ラピダス)」の新工場が千歳市で稼働を開始。

半導体関連産業の本格化の進行に伴って、周辺地域の工業地帯も活発な動きを見せています。

 

新千歳空港を有する千歳市に隣接し、さらに苫小牧港を有する苫小牧市の工業地帯もその一つ。

「トラック運転手の残業規制強化による『2024年問題』への対応として港の近くに倉庫を置きたい」「Rapidusに関連した製品を保管したい」といった需要から、苫小牧港では大型倉庫が建設ラッシュに。

 

2025年7月には、日本通運株式会社の新たな物流拠点「NX苫小牧危険物ロジパーク」も稼働を開始しています。

同施設は多温度帯管理機能を備えた物流拠点で、今後は高圧ガス倉庫やコンテナヤードの拡充も予定されています。

 

陸・海・空のトリプルアクセスに恵まれた利便性の高い交通網や、地震や災害の少ない安定した環境は、今後も倉庫・工場用地として引き続き注目されるでしょう。

 

苫小牧市に工場・倉庫を建設するメリット

千歳空港に近い苫小牧市は、北海道の港湾取扱貨物約半数を誇る国際貿易港・苫小牧港を有する「北海道の海の玄関口」。

週100便を超えるフェリーや貨物船が行き交い、工業港・エネルギー港として重要な役割を果たしています。

 

国道36号線や道央自動車道、北海道横断自動車道など主要交通網も発達。

苫小牧市内にはJR貨物駅もあり、コンテナ貨物やLNG(天然ガス)輸送の拠点としても発達するなど、高い交通利便性が大きな魅力です。

 

また、苫小牧市は台風や雷など企業活動に影響を及ぼす自然災害の発生回数も少なく、北海道の降雪の少ない地域。

地震の少ないエリアとしても知られているため、安定した企業活動が行えます。

沿岸部でありながら液状化リスクも少なく、工場・倉庫建設に適した立地条件を備えているのです。

 

地方立地・集約におけるメリットについてはこちらのコラムで詳しく解説しています。

ぜひあわせてご覧ください。

工場の地方移転のメリット・デメリットと移転先の選び方

物流拠点は集約すべき?メリットやデメリット、ポイントを解説

 

 

苫小牧の主要な工業地帯もご紹介!

苫小牧

苫小牧市の主要な工業地域と、現在掲載されている情報をご紹介します。
※2025年8月時点の情報です

 

苫小牧東部地域

苫小牧市、厚真町、安平町にまたがる広大な工業地域です。

新千歳空港と苫小牧港に隣接する交通アクセスに恵まれ、豊かな自然と快適な都市機能の共存を目指す産・学・住・遊の複合開発地域です。

  • 工業団地面積:10,700ha
  • 工場等用地面積:5,500ha
  • 分譲価格:9,000~15,500円 / ㎡

 

苫小牧西部工業基地

北海道の工業・物流の拠点である苫小牧西港に隣接する、一大臨海工業基地です。

総面積約2,400haの広大なエリアで、臨海部工業用地では自動車、石油精製、化学、電力、木材、機械工業など、内陸部工業用地では軽工業、流通など約340社が進出しています。

  • 工業団地面積:1,721.3ha
  • 工場等用地面積:1,155.7ha
  • 分譲価格: 9,300円 / ㎡

 

入船団地、一本松団地

空路・陸路・鉄路の交通アクセスに恵まれ、苫小牧西港にも隣接した立地です。

原材料、製品の迅速な輸送が可能で、物流関連施設用地として活用されています。

  • 入船団地分譲中面積:7.3ha
  • 一本松団地分譲中面積:16.8ha
  • 入船団地分譲価格:16,900円~/㎡
  • 一本松団地分譲価格:12,500円~ / ㎡

 

明野軽工業団地

苫小牧市内中心部に位置し国道36号と道道苫小牧環状線に接続、また、高速道路苫小牧東IC、苫小牧港西港、新千歳空港にも近い交通利便性の高さが魅力です。

複合的な企業集積が進んでいる職住近接の軽工業団地です。

  • 工業団地面積:167.9ha

 

ウトナイ住宅・商工業団地

複合的な土地利用を掲げ、企業だけでなく、生活者にとっても暮らしやすい小工業団地です。

今後のさらなる発展が予感されます。

  • 工業団地面積:125.7ha
  • 工場等用地面積:78.2ha
  • 分譲価格:15,500円~ / ㎡

 

工場や倉庫の立地条件については、以下のコラムも参考にしてください!

工場の立地条件を解説!工場の種類によって最適な土地は異なる

倉庫や工場の建設は地盤調査が重要!種類や地盤改良工事も解説

 

 

戦略倉庫の苫小牧市の工場・倉庫建設事例をご紹介

戦略倉庫による苫小牧での工場・倉庫の建築実績をご紹介します。

 

工場の建設事例

綿密な構造計算や設計により、大空間や重量のある設備の設置なども安全に実現しています。

 

株式会社テクノフレックス様 工場新築工事

株式会社テクノフレックス様 工場新築工事

  • 構造:鉄骨造平屋
  • 建築面積:1,324.36㎡
  • 建築工法:YE
  • 工期:6カ月
  • 用途:工場兼事務所

 

システム建築の特徴を生かして無柱大空間を確保した、大規模工場の建設事例です。

工場内には2.8tホイスト式クレーンを搭載しています。

 

イシグロ株式会社様 工場新築工事

イシグロ株式会社様 工場新築工事

  • 構造:鉄骨造一部二階建て
  • 建築面積:1,422.37㎡
  • 建築工法:YE
  • 工期:4.5カ月
  • 用途:工場兼事務所

 

創業80年の歴史を持つ、総合配管機材商社イシグロ株式会社様の工場兼事務所の新築事例です。

高い天井高を有効活用し、1階は事務所、2階は休憩室としています。

 

倉庫の建設事例

システム工法を生かして、低コスト・高品質・短工期で実現している倉庫建設事例が多数あります。

 

セントラル硝子販売株式会社様 倉庫新築工事

セントラル硝子販売株式会社様 倉庫新築工事

  • 構造:鉄骨造平屋
  • 建築面積:990.00㎡
  • 建築工法:YE
  • 工期:6カ月
  • 用途:倉庫

 

戦略倉庫の最もスタンダードなタイプの倉庫建設事例です。

綿密な構造計算を行い、2.8tのホイスト式クレーン1基を搭載しています。

 

富永商事株式会社様 北海道物流センター

富永商事株式会社様 北海道物流センター

  • 構造:鉄骨造平屋
  • 建築面積:1,398.4㎡
  • 建築工法:YE
  • 工期:6カ月
  • 用途:物流センター

 

「高く買って、安く売る」がコンセプトの富永商事様の、北海道進出第一号物流センターを苫小牧市に新設。

内部は柱のない大空間で、機能的な物流センターを実現しました。

 

丸全北海道運輸様

丸全北海道運輸様

  • 構造:鉄骨造平屋
  • 建築面積:1,050.0㎡
  • 建築工法:YE
  • 工期:4カ月
  • 用途:倉庫

 

丸全北海道運輸様の苫小牧第二倉庫の設計・施工を担当しました。

こちらも柱のない、無柱スパン28.0m x 幅34.8mの大倉庫となっています。

大開口には重量電動シャッターを採用。

 

倉庫の種類もさまざまあります。

こちらのコラムでは、危険物倉庫を建てる際の基礎知識や消防法における基準などについてご紹介していますのでぜひあわせてご覧ください。

危険物倉庫を建てる前知識!危険物の基本や表示の義務を解説

危険物倉庫とは?消防法で定められた建設をする際の基準もご紹介

 

 

苫小牧市に工場を建築する際に使える優遇制度

苫小牧市や北海道では、市内の企業立地を促進するためさまざまな制度を用意しています。

 

これらの制度を活用することで、初期投資負担の軽減をはじめとした事業拡大支援を受けることができるので、工場・倉庫建設を検討している企業はぜひ活用ください。

※2025年8月時点の情報です

※詳しい内容や条件などは、それぞれの公式サイトを確認ください

 

苫小牧市からの助成

苫小牧市内に、工場・倉庫・事業所などを新増設する企業に対して支援を行います。

 

以下4種類の支援メニューがあります。

  • 初期投資の軽減:新増設に伴い私有地を取得する場合、10%引きで購入できる
  • 事業場設置助成金:新増設に伴い取得した資産の固定資産税を相当額を助成(2~3年分)
  • 雇用助成金:新増設に伴う新規雇用者1人あたり30万円を助成
  • 緑化助成金:新増設に伴う緑化事業費の30%相当額を助成

 

対象業種は工場や物流施設をはじめ、国際物流関連施設や情報通信関連施設、再生可能エネルギー発電施設など。

業種や要件を満たせば全てのメニューを申請可能で、通算限度額として最大10億円まで助成が受けられますので、苫小牧市の優遇措置からチェックしてみてくださいね!

 

立地企業サポート事業補助金

苫小牧市内に新たに工場・倉庫・事業所などを建設した企業に対して助成金を交付します。

 

補助事業は以下の4種類があり、条件が合えば併用も可能です。

  • 職場環境改善事業:従業員の職場定着率向上を目的とする労働環境改善の設備投資へ補助
  • 人材確保支援事業:就職セミナーなどへの出展費用を補助
  • 事業拡大・販路拡大支援事業:事業者向け展示会への出展費用を補助
  • ゼロカーボン推進事業:ゼロカーボン実現に係る設備投資の費用を補助

 

補助事業によって公募期間や予算などが異なり、2025年度はすでに受付終了しているものもあります。

立地企業サポート事業補助金は、毎年実施されていますので、苫小牧市企業立地ガイドのお知らせ欄から、公式情報をこまめにチェックしましょう。

 

北海道産業振興条例に基づく企業立地の促進を図るための助成措置

北海道の産業集積と雇用創出を目的とし、工場や倉庫などを新増設する企業に対する助成事業です。

主な内容は、建物・機械設備費等に対する補助金や、事業税・不動産取得税・固定資産税の課税免除または減免など。

また、中小企業の企業立地に向けた低利融資なども行っています。

北海道産業振興条例に基づく企業立地の促進を図るための助成措置は、企業立地助成制度のご案内からチェックしてみてくださいね。

 

 

苫小牧は交通利便性が高く工場・倉庫の建設に適した地域!

苫小牧市は国内屈指の流通拠点港湾でもある苫小牧港を有し、新千歳空港からも好アクセスの立地。

北海道の主要都市を結ぶ交通網やJR貨物駅もあり、物流拠点としての工場や倉庫の建設にはぴったりのエリアです。

地震や自然災害が少ないことでも知られています。

 

2025年には、日本通運株式会社の新たな物流拠点「NX苫小牧危険物ロジパーク」も稼働を開始。

王子製紙やトヨタ自動車北海道といった有名企業も、苫小牧市に工場を構えています。

 

苫小牧市には分譲中の工業地帯もまだまだあるので、工業用地を探している方はぜひチェックしてみてください。

苫小牧市内での企業立地の際に活用できる助成制度もさまざま実施されています。

 

戦略倉庫では、約1,000通りのシミュレーションから最適なプランをご提案することで、低コストで高品質な倉庫や工場を短納期で建築可能です。

倉庫・工場の建築をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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久保 大輔設計部 部長

某設計事務所にて設計監理業務に従事し、現在は内池建設にて倉庫建築をはじめ様々な建築設計に取り組んでいる毎日です。建築を楽しみながら、安心で快適、使いやすく、みんなに愛される建築を提供していきたいと思います。

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