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2023.04.01

工場の環境対策を解説!配慮すべき環境問題や取り組めること

ヒマワリが咲く

こんにちは!北海道~東北の倉庫・工場の建設会社「戦略倉庫」の久保です。

 

工場の運営では、自社の利益の追求だけでなく、環境対策にも取り組んでいく必要があります。

環境問題に配慮するのは、企業の社会的責任の一つ。

 

今回のコラムでは、工場が環境対策に取り組むべき理由やそのメリット、できる・するべき環境対策の例などをご紹介します。

持続可能な社会を次世代に引き継ぐためにも、環境対策に取り組んでいきましょう。

 

ここに目次が入ります

工場は環境対策が必要!配慮すべき環境問題とは

工場が環境問題に取り組むことは、今や企業の社会的責任です。

持続可能な社会を次世代へバトンタッチするためには、地球の環境や資源への配慮がなくてはなりません。

 

工場は商品の製造や管理の過程で多くのエネルギーを消費し、二酸化炭素を排出しています。

これは限られた環境資源を消費し、地球環境へ悪影響を与える温室効果ガスを排出していることになります。

 

また、そのほかにも化学物質を含んだ排ガスや排水、廃棄物などがどうしても発生します。

地球環境や健康への影響を抑えたり、公害の発生を防いだりするためにも、工場での環境対策は必要なのです。

 

工場が特に配慮すべき環境問題にはこんなものがあります。

 

大気汚染

二酸化炭素のほか、窒素酸化物や有機化合物、二酸化硫黄などの空気を汚す原因となる物質が、排ガスなどに含まれて排出されることで空気が汚れ、大気汚染が発生します。

 

アレルギー症状やぜんそくといった健康被害が出ることもあり、大気汚染による公害としては「四日市ぜんそく」が有名です。

 

また、近年は塗料やインク溶剤に含まれるVOC(有機化合物)による光化学スモッグも大きな問題となっています。

 

水質汚染

化学物質や有害物質を含んだ工場排水が川や海に流れ込むと、水質の悪化により生態系や健康に悪影響を与えてしまいます。

 

水質汚染による公害病では、メチル水銀化合物による「水俣病」の被害が有名です。

 

廃棄物処理

工場では排ガス、排水以外にも、生産活動の過程でたくさんの廃棄物が発生します。

鉄クズ、廃油、ダンボールなどさまざまな種類があり、これを処理するためにまたエネルギーや環境資源が必要になってしまいます。

 

また、適切な処理をする費用や手間を惜しみ、不法投棄するという問題が発生することもあります。

 

天然資源の枯渇

天然資源には限りがあります。

燃料となる石油や石炭、天然ガス、材料とする木材なども、限りある資源として使いすぎない配慮が必要です。

 

これらの環境問題に配慮して環境対策に取り組むことは、環境を守ることはもちろん、取り組みの過程でコスト削減や新しいビジネス創出のチャンスがあったり、企業の評価が上がって認知が広がったり、優秀な人材確保の可能性が広がるメリットもあります。

 

 

工場でできる・するべき環境対策

工場でできる環境対策には以下のようなものがあります。

 

省エネの敢行

省エネはエネルギー効率を上げて消費エネルギーを減らすこと。燃料の燃焼を減らし、二酸化炭素を減らします。

 

省エネの方法は、工場内の設備をエネルギー効率の良い省エネ機器に変更する、製造効率を上げて稼働時間を減らすなどがあります。

 

具体的には重油ボイラーから燃焼効率の良いガスボイラーへの変更する、照明をLED照明に変更するなどの事例が見られます。

 

また、工場の断熱性を上げることで、冷暖房などの空調効率も上げられるでしょう。

省エネ効果の高い設備で燃料や電飾の消費を削減できれば、コスト削減にもつながります。

 

化学物質の適切な処理やコントロール

製造工程で使用・排出される化学物質については、その発生量や移動量をしっかりと把握・管理し、適切な処理を行う必要があります。

 

排出量をできるだけ減らす工夫として、工場内でのリサイクル循環に力を入れる企業も。

 

また、排水処理に関して自社で管理基準を設置し、処理設備によって基準内に処理をしてから排出するなどの管理を行っている企業も増えています。

 

環境や人体に影響を及ぼす物質を扱っている工場では特に徹底したい部分です。

 

なお、工場で発生する粉塵(ふんじん)対策については「倉庫や工場では粉塵対策が重要!正しい方法で健康被害を防止しよう」の記事でも詳しくご紹介しています。

 

再生可能エネルギーへの転換

再生可能エネルギーへの転換は、限りある天然資源の枯渇防止と二酸化炭素削減の両方に効果的です。

 

太陽光発電が代表的ですが、そのほかにも風力発電や地熱発電、豪雪地帯では冬季の積雪を蓄える雪室(ゆきむろ)の活用などの施策があります。

 

再生可能エネルギーは電気代削減にもつながるほか、停電しても電気が使えるという災害対策の側面も。

 

環境対策や電気代の削減のために太陽光発電の導入を検討している企業は増えています。

太陽光発電のメリット・デメリットについては「倉庫や工場に太陽光発電を設置!メリット・デメリット、注意点とは」の記事でまとめています。

 

また、環境保護を目的として工場の敷地内に緑地をつくることが義務化されていますので、こちらも合わせてチェックしてみてください。

工場立地法における緑地化設置義務とは?緑地化のメリットも解説

 

 

工場の環境対策は企業の社会的責任! 環境と健康を守る取り組みを

工場が環境対策に取り組むことは、今や社会的責任の一つです。

工場は稼働の過程で、環境資源を消費し、二酸化炭素やそのほか化学物質を排出します。

 

地球環境や健康への影響を抑えて公害の発生を抑えるため、そして、持続可能な社会を次世代へつなげるためにも、工場での環境対策は必須です。

 

大気汚染や水質汚染、廃棄物問題、天然資源の枯渇といった問題に、特に配慮する必要があります。

 

工場で取り組める環境対策には、省エネのための設備更新や稼働効率アップ、化学物質の適切な処理やコントロール、再生可能エネルギーへの転換などがあります。

省エネや再生可能エネルギーの導入は、企業のコスト削減にもつながるため、検討する企業も増えています。

 

戦略倉庫では、約1,000通りのシミュレーションから最適なプランをご提案することで、低コストで高品質な倉庫や工場を短納期で建築可能です。

倉庫・工場の建築をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

久保 大輔設計部 部長

某設計事務所にて設計監理業務に従事し、現在は内池建設にて倉庫建築をはじめ様々な建築設計に取り組んでいる毎日です。建築を楽しみながら、安心で快適、使いやすく、みんなに愛される建築を提供していきたいと思います。

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